【Webすしおおさか】令和7年7月号
食中毒防止の徹底を
夏期は温度、湿度とも高くなり、食品の取扱いによっては食中毒を起こしやすい季節です。
食品を取り扱う際は十分に手洗いを行い、食材ごとに包丁やまな板などの調理器具を使い分けましょう。また、食肉については生食せず、十分に加熱調理しましょう。
飲食店等においては、食中毒予防の3原則「つけない・増やさない・やっつける」を徹底しましょう。
ノロウイルス食中毒について
https://www.pref.osaka.lg.jp/o100110/shokuhin/shokutyuudoku/norovirus.html
飲食店でテイクアウトやデリバリーをはじめる方へ
https://www.pref.osaka.lg.jp/o100110/shokuhin/shinntyaku/osakatakuhai.html
食中毒注意報発令中
大阪市 9月30日まで
高温多湿な気候の影響で食中毒が多発する時期、大阪市では7月1日から9月30日までの3か月間、食中毒が発生しやすい条件になる日に「食中毒注意報」を発令しています。
大阪市によると、今年は6月24日までに21件の食中毒が発生しており、去年1年間の18件をすでに上回っています。
「食中毒注意報」の発令の基準は、
▽基準値が70以上
▽最高気温が28℃以上
▽最低気温が21℃以上
▽前日の平均湿度が70%以上
▽その他必要と認めた場合。
発令の期間は、注意報を発令している日の0時から24時まで。
発令方法は、保健所各生活衛生監視事務所、各区役所、中央・東部市場食品衛生検査所及び食肉衛生検査所において「食中毒注意報発令中」の掲示の他、テレホンサービスで24時間テープ案内の情報提供を行っています(℡06-6208-0963)。
大阪市食品安全情報発信X(旧ツイッター)「大阪市食品安全ニュース」でも情報提供を行っています。
大阪市 食中毒注意報
https://www.city.osaka.lg.jp/kenko/page/0000538852.html
大阪市食品安全情報発信X
https://x.com/ocfs_news
「鮓 晴日」の職人達
~本物の「すし」を世界のお客様へ~
5月号より「鮓 晴日」で働く職人を紹介しています。今月号は吹田支部の「スシダイニングすし智」の鶴留靖明さん、東住吉支部の「鮨 ふく将」の福田将仁さんよりお話を伺いました(取材は5月)。
◆鶴留靖明さん スシダイニングすし智(吹田支部)
晴日で働くのは2回目です。今日は初めて接客と裏の事もしました。シャリの洗い方、水の量り方、魚の締め方などとても細かいですが、しっかりしているなと思いました。
皆さん良い方で働きやすい職場です。お客様の接し方など、仕事を見させてもらってとても勉強になりますし、お店の現状といった情報交換や色々なお話を聞かせてもらい大変ありがたいです。
お店が万博公園駅の近くなので、吹田の万博から夢洲の万博に出勤しています。お店はお寿司を提供していますが、揚げ物や一品料理も提供しております。客層は年配の地元の方が多いですね。店主の松岡さんとも、今日はお店でこんな仕込みをしたよと、晴日でのことはよく話し合っています。
◆福田将仁さん 鮨 ふく将(東住吉支部)
すし職人の募集を機関紙で知り、すぐ組合に電話して応募しました。調理補助をしていますが、ぜひとも1回ぐらいは握りたいと思っています。
晴日で働いていることで、色々な経験をさせていただいています。ここで積んだ経験をきっかけに、自店も大きく変わっていくと感じます。まずは、お客様に対して丁寧な接客をさらに心がけたいです。だいぶなあなあでやっていたところもあったかなと思います。コース料理も、自分が考えていたものとは全然違っていました。それがまた勉強になります。
自店でお客様との会話で万博の話になりますが、万博のスタッフとして働いていると言うと話題が広がり、誇らしい気持ちです。



第63回通常総会と優良従業員表彰式
大阪府飲食旅館生衛組合連合会
大阪府飲食旅館生活衛生組合連合会(阿藤政己会長)が7月9日、大阪市北区のリーガロイヤルホテル大阪で第63回通常総会を開催した。
阿藤会長は「飲食の8団体が結束することは大変珍しいことです。8団体が力を合わせ、この大阪の経営環境に立ち向かっていきたい」と挨拶。
議案審議では令和6年度事業報告、同収支決算・監査報告、令和7年度事業計画案、同収支予算案を上程し、可決承認された。
令和7年度事業計画では、大阪府受動喫煙防止対策推進協議会への協力、大阪府・大阪市の食の安全・安心認証制度の推進、大阪府食育推進ネットワーク会議、大阪市食育推進連絡調整会議への協力などの活動を継続することになった。
永年勤続優良従業員を表彰
組合から大塚さん(吹田支部)
総会に引き続き令和7年度永年勤続優良従業員表彰式が開かれた。同一店舗に10年以上勤続する4人に大阪府知事賞、同6年以上勤続する12名に連合会長賞がおくられた。鮓組合からは大塚美紀さん(吹田支部・寿司割烹なるを・福warai)が連合会長賞を受賞した。

信頼に応える業界に
協議会 第59回通常総会
生衛業17団体で組織する大阪府生活衛生同業組合協議会の第59回通常総会が7月4日、大阪市中央区のホテルロイヤルクラシック大阪で開催された。
総会は宮前会長(公衆浴場)が「生活衛生業界を取り巻く状況は厳しさが増している。物価高騰、人手不足などの課題に組合の存在意義が一層問われている。地域の皆様の信頼に応える業界であり続けるために組合の枠を超えた連携と、時代を担う人材の育成に力を注ぎたい」と挨拶した。
大阪府、大阪市の来賓祝辞のあと議事に入り、理事選任、令和6年度事業報告、同収支決算・監査報告、令和7年度会費の賦課額及び徴収方法、同事業計画案、収支予算案、同評議員選任について上程され、いずれも可決承認された。

経営特別相談員研修会開く
公益財団法人大阪府生活衛生営業指導センター
公益財団法人大阪府生活衛生営業指導センターでは7月8日、天満橋の大阪キャッスルホテルで令和7年度経営特別相談員等研修会を開催。生衛組合17団体の特別相談員、事務局員が出席した。
研修会では、衛経の推薦事務・有効活用について、日本政策金融公庫堺支店国民生活事業融資第三課長の黒田勝也氏より、衛経の概要、運転資金と設備資金の違い、貸付の推薦手続きの流れ、公庫に推薦する際の書類(貸付残高合計額が1,500万円を超える場合は、事業計画書・業績の実績と今後の見込み等の必要が別途必要)についって説明を受けた。信用調査のすすめ方については、たたき込むような聞き方は避け、相手に窮屈な印象を与えないよう配慮すること。また、7月1日より始まった電子契約サービスの利用のメリットについて話を聞いた。
◆電子契約にかかるお客様のメリット
▽契約書類への記入・押印や収入印紙は不要
▽パソコンやスマホから、遠隔地でも契約手続きを行うことが可能
▽利用可能時間(月~土9時~23時(祝日でも利用可)内であれば、電子契約サービス上の契約書類の確認、ダウンロードが可能)
続いて、生衛業にかかる支援メニュー等について、大阪府よろず支援拠点チーフコーディネーターの谷村真理氏より、大阪府よろず支援拠点は国が設置した無料で利用できる経営相談所で、様々な分野の専門家、経営者らによるコーディネーターが経営の課題解決にむけて支援する。他、経営に活かせる補助金申請も無料でサポートが受けられることや、ワークショップの開催なども随時行っているとのこと。
※詳細は大阪府よろず支援拠点(公益財団法人大阪産業局) ℡:06-4708-7045
次に、生衛業にかかる事業承継について、大阪府事業承継・引継ぎ支援センターの司法書士・打越友基氏より、同センターの概要、事業承継の現状について話を聞いた。現在50代、70代の経営者が多く、後継者不在の企業は52%。後継者がおらず黒字経営にもかかわらず休廃業する事業者が多いとのこと。そのために事業を親族以外に、従業員へ承継、優良な企業へ譲渡するM&Aを積極的に進めているという話を聞いた。
※詳細は大阪府事業承継・引継ぎセンター ℡:06-6944-6257

環境に優しく、収納しやすい容器
紙製寿司容器「SKS」
中央化学㈱の注目商品
中央化学㈱の注目商品、紙素材の寿司容器「SKS」。成尾理事長が折箱の選定、すしの盛込みなどを試し、使い勝手や紙製容器の特徴など、同社の岡野課長との対談形式でお話を伺いました。
―選ばれたのは黒色(黒・木曽)の折り箱ですが、選んだ理由は?
成尾:折箱の中が黒いのが好きなんです。色がシンプルなので、すしの色と形が引き立ち、見栄えが良いです。柄ものは隠れてしまうので。中が金箔(金箔・黒)も高級感がありますね。
岡野:中国・ヨーロッパでは、すしを盛るなら花柄(新華紋)です。外国では柄物が売れているそうです。
成尾:竹皮の柄は、鰺や鯖の棒寿司ですかね。和食ならうな重でしょうか。もともと木の皮をなめした「ヘギ」におすしを入れて売っていましたが崩れやすい。
―握り寿司用途のサイズは八貫、十貫、巻き(五貫)、色柄も豊富にありますが、容器の特徴について教えて下さい。
岡野:容器に足がついていることです。平らでなくお膳風にすることで、高級感が増します。積み重ねしやすい下駄形状です。折箱本体と蓋それぞれ重なった状態で袋詰めにすることで、かさばらず置き場所にも困りません。
―成尾理事長には、実際に盛込みしていただきましたが、使い心地はどうですか?
成尾:しゃりが容器に張り付くこともないので、特に問題はないですね。
岡野:表面にポリプロピレン製フィルムを貼っていますので、底がしゃりの水分でふやけるのを防いでいます。
―紙製容器を販売した経緯を教えて下さい。
岡野:弊社はプラスチック容器のメーカーですが、環境に配慮した製品の需要が増えたことから、紙製容器に目をつけ、自社工場で紙容器の開発・販売を始めました。ヨーロッパでは、日本のすしは注目されており、ヨーロッパ向けに紙製容器はたくさん販売されています。今年は大阪・関西万博の開催で、インバウンド需要も増えていますし、外国から日本を見た時、日本はしっかりと環境に配慮し、持ち帰り容器も紙製を使っているんだということを売り込みたいです。
成尾:これからは環境に配慮した製品を使うことが大事ですね。紙製品の折箱の使用をお勧めします。今月号にサンプルを取り寄せることができるチラシを同封していますので、ぜひご覧下さい。
問=中央化学㈱関西営業部 大阪市淀川区西中島4-1-1 日清食品ビル6F ℡:06-6305-2611(担当・岡野)




2026年すしカレンダー
申込は8月25日(月)までに
全国すし連の「2026年(令和8年)すしカレンダー」の予約を受付中です。テーマは「いざ!午年、良い年。うまい寿司」。
豊富な味わいのすしダネや、春夏秋冬の美味しいすし、すしダネを使った色々なすし料理、芸術のような細工ずしや笹切り・葉らん切りの技術、楽しい会話を繰り広げる板前術など、すしの魅力をお客様にアピールする仕掛けが満載です。
1月は「すしダネ、旬をめぐる口福の一年」、3月は「すしと味わいたい『汁物』『椀物』、8月は「どこまでわかる?すしダネ、魚介の漢字」、12月は「年末が盛り上がる!盛込みずしバラエティー」など、きれいな写真と話ダネになる情報が満載です。
申込みは8月25日(月)組合事務局まで。すしカレンダーの案内が必要な方は、組合事務局までお問い合わせ下さい(℡06-6538-3121)。
店名印刷無しは10冊~単価460円、店名印刷有りは30冊~49冊単価555円(プラス一律1,000円かかります)、50冊~99冊単価524円、100冊~単価513円。

すしや万歳
魚が少なくなってしまって、和歌山箕島では、周辺の一番大きな集荷場だった所がレストランになっている。
太刀魚の水揚げが日本一だった、辰ヶ浜漁場で獲れた太刀魚を、船から積む台車が、所せましと置いて有ったが今は無い。
半端な量の漁獲ではなかったから、地域では信じられない出来事だ。
魚に対する考えは、根本的に変わらねばならぬ。磯で遊んでも、つっつきに来る小魚がいない。うれしくてなんぼでも湧いて出てくる魚などないのだ。
私達が魚を食べたいと思ったら、辛抱して辛抱してやっとこ食べられた感じになんのかなあ。
さて、我々すし業はどうなるのだろう。真剣に考えなければ、天を仰ぐことになる。
真夏の和歌山は、タップリの野菜がギラギラ太陽に照らされて、最高に旨い。
前日に漬けたぬか漬け、なす、胡瓜、ウリ、コンコ、すべてがビックリサイズ。20~30㎝クラス。
瑞々しくて、噛むと野菜の汁があふれる。たまらん。反面、これしかおかずが無いからかもしれんが、朝から半切の樽に一杯の浅漬けだ。これを4~5人で食べてしまう。
しかし、これが体に悪い。「あせも」が皮膚のあちこちに大量発生する。重なり合う所にできるから又かゆいのだ。
漬物は食べたし、体はかゆし。