【Webすしおおさか】令和7年5月号

「有効期限:2027年12月31日」のすし券まで受け取りをお願いします

他県発行のすし券も同様に

当組合ではすし券の発行は終了していますが、現在流通しているすし券については、2026年12月31日まで受け取りをお願いしていました。
全国すし連では有効期限:「2027年12月31日」のすし券をもってすし券の取扱いを終了することが決定いたしました。それに伴い、大阪組合でも1年延長して受け取ることとなりましたので、お知らせ致します。
すし券の受け取りは、他県組合発行分も同様にお願いします。くれぐれも受取拒否をせず、お客様が気持ちよくすし券をお使いになれるよう、お店での周知徹底をお願いします。
なお、すし券の取り扱いを止める場合は、速やかに組合事務局まで連絡下さい。

目指す方向は一つ、誰一人欠けることなく

〈鮓 晴日〉 本物のすしを世界のお客様へ

4月13日に大阪・関西万博が開幕して早一ヶ月。開幕してからもネガティブな報道も見られるが、万博を楽しむ来場者によるSNS発信もあり、良くも悪くも常に注目されている。
 そんな中、「鮓晴日」も開店前後は予期せぬ事など様々なことがあったが、取材を通して、日々仕事しながら切磋琢磨し、友情と絆を深めていると感じることができた。今回は、「鮓晴日」で働く職人さんから色々お話しを伺ってきた(取材は4月下旬)。

◆目黒 秀信氏
国際基準にあわせたロイヤルホールディングスの基準があって、これを通った食材しか使えません。メニューも、この食材を何グラム使って作るのか、どういう風に仕込みするのか、びっくりするくらい細かいです。一番細かかったのは、マグロでしょうか。
例えば、本まぐろ8・6キロの塊をキロ1万で買いました。皮や骨を外すと、5440gになります。血合いなど使わない部分が何グラム、骨は何グラムと、カマが何グラムと、実際に測っています。いい加減には書けない。切りロスまで計算しています。この資料は40ページにもなり、これが大変でした。使うもの全部、食材からお酢など調味料まで書きました。この資料ですし屋さんができます。

この資料を元に、ロイヤルホールディングスは、データベースに載せていくわけです。本当に細かいです。仕込みの仕方や、仕込んだものを何℃で保管するとか、保管方法まで、仕事の仕方までチェックが入ります。必ずタイマー使うなど、細かく記入しました。

やっと3月に現場に来て実行してみて一番ありがたかったのは、近藤君はじめ、仕込みをする方達がこれに合わせて仕込みをしてくれました。皆さんすし職人だから、自分のやり方があるのに、マニュアルに合わせて仕込みしてもらいました。米の研ぎ方から、水加減、シャリの切り方まで、普通なら屈辱的かもしれないが、きちんと聞いていただいたお陰で完成度が高かった。お客様にも喜んでいただいています。おいしくないとか、クレームなど聞いていません。残さず食べていただいています。結果がやっと出てきたなと感じました。

仕込みする人、ご飯を炊く人、カウンターで握る人、それを補助する人と取り決めを作りました。みんながそれをできるようにすると、それぞれの仕事の大変さがわかり、助け合い、チームになります。
皆が同じ方向を見ていれば、どんな困難があってもそれを乗り越えることができますし、実際に乗り越えてきました。それぞれの力を出し合うと、もっといいものができる。やっていて楽しいです。年齢は関係ないですね。今や仕事の取り合いをするほどです。

誰一人欠けることなく、最後までやり切りたいですね。

◆岡本 圭司氏
自店に、『万博のすし店に出張のため、休ませていただきます。日本のすし文化を習ってきます』と、張り紙してきました。目黒さんが考案された日本のすしを勉強している最中です。すしの文化を、組合を通して何かの形で残せたらという思いです。

各人の思いはそれぞれでしょうが、向かっている方向は皆同じだと感じています。どなたが欠けてもいけない。
目黒さんの干瓢巻きの見た目は濃く、やわからめで甘くもなく辛くもない。あのような干瓢巻きを食べたのは初めてです。玉子焼きも。これだけでもおぼえて帰りたいです。

◆近藤 晋太朗氏
休みがないのはそこまで苦ではないと考えています。規則正しく生活できているので楽しくやっています。毎朝8時には来てシャリを炊く、仕込みする時間に間に合うように来ています。玉子焼きがなければ7時くらいですが、福井さんはそれより早く来て仕込みをするので、私の仕事がなくなり、嬉しいような悲しいような…。

目標を持って動くことはしんどくないです。目黒さんの作った江戸前の仕事を体験できることは、新鮮でいい経験になっています。自分の知らなかった仕込みができる。めちゃめちゃ勉強させてもらってます。

◆成尾 友紹氏
土日は満席ですね。大企業の重役の方々がお見えになります。外国人のお客様もちらほら。

オープンして半月ぐらいですが、最初は不安ばかりでした。職人の寄せ集めのお店で、どうなることかと思いましたが、ユニークな方が集まり、皆さん本当に良くしてくれるし、目黒さんが仕上げてくれてもう安心しています。

【鮓 晴日】が入るレイガーデンの外観
カウンターから見える大阪湾と大屋根リングは絶景
左から目黒氏、近藤氏、成尾氏、岡本氏
打ち合わせも入念に
空き時間も仕込みや指導に熱が入る

飲食店経営者のための0円販促講座

6月23日、日本政策金融公庫大阪支店で開催
先着30名、定員に達し次第締め切り

日本政策金融公庫大阪支店主催のセミナーが6月23日に開催されます。お金をかけずにSNSを活用して効果的な販促を実施したい方向けの講座ですので、ぜひご参加を。

日時:令和7年6月23日(月)14:00~16:00(受付:13:30~)
会場:日本政策金融公庫 大阪支店(大阪市北区曽根崎2-3-5梅新第一生命ビルディング8階)

プログラム
1.「0円販促講座」(14:00~15:30)、講師・桶下眞理氏(笑売繁盛㈱代表取締役)
2.支援施策のご案内(15:45~16:00)
締切:令和7年6月16日(月)(定員に達し次第、締め切り)
定員:先着30人
参加費:無料

お申込みはこちらから
https://direct.jfc.go.jp/w112_SeminarApply?id=dff1f59f-5d85-4324-b669-3db6f4ce13ae

令和7年度 食品衛生研修会

7月7日、ホテル京阪京橋グランデで開催

近年、食品取扱者の衛生意識の向上、流通の発展等生活環境の変化とともに食中毒事故の原因となる菌の種類も変化しています。
衛生管理の意識を向上のため、食中毒菌の特徴や、最新の事例を踏まえた食中毒を予防するポイントについて食品衛生研修会を開催いたします。

▼開催日:令和7年7月7日(月)受付:13:00~
▼時間:13:30~16:00
▼研修内容
 【講演①】弁当および仕出しにおける食中毒事故(事例)
 【講演②】食品トレーサビリティ制度について
 【講演③】米トレーサビリティ法の概要について
▼会場:ホテル京阪京橋グランデ7階・かがやきの間(大阪市都島区東野田町2-1-38)
▼定員:100名
▼参加費:無料
▼申込締切:令和7年6月30日(月)まで

申込みはこちらから
https://www.ofha.or.jp/fhm/?no=tab2

令和7年度ふぐ処理試験

9月28日より実施

令和7年度ふぐ処理試験が9月28日より実施されます。
受験希望者は6月2日(月)午前9時から6月30日(月)午後6時までに、大阪府行政オンラインシステムより事前受付を行ってください。事前受付後、大阪府よりふぐ処理試験受検申込書と受検手数料の納付書が郵送されるので、受験手数料の納付後に受験申込書を提出してください。

受験申込書の提出は、令和7年7月22日(火)、持参または簡易書留郵便で提出してください(当日消印有効)。

【日時・場所】
学科試験=令和7年9月28日(日)午後1時20分~2時20分、大阪商業大学4号館(東大阪市御厨栄町4-1-10
実技及び鑑別試験=令和7年11月4日(火)、6日(木)、13日(木)、17日(月)、20日(木)、25日(火)、27日(木)、12月1日(月)のうち府が指定するいずれか1日、大阪ガスショールームハグミュージアム(大阪市西区千代崎3丁目南2-59)

【受検手数料】
18,000円(実技試験に使用するふぐの代金含む)

【合格発表】
令和7年12月15日(月)正午 府ホームページで受験番号掲示及び合格証書の郵送

【提出先・問い合わせ】 
〒540-8570
大阪市中央区大手前2丁目 大阪府庁本館4階 食の安全推進課 ふぐ処理試験担当
℡06-6944-6705

詳細はこちらから
https://www.pref.osaka.lg.jp/o100110/shokuhin/hugu/hugumousikomi.html

すしや万歳

片方の目が食われて無いアジが、死なずに泳いでいる。誰に食われたのかわからないが、同居人は、平目、鯛、ハゲ、フグ、たまに石鯛。
石鯛が居れば、確実に犯人は石鯛だが、今のところ誰かはわからない。しかし本人は元気なのだ。片目なのに普通に超元気なのだ。理解に苦しむ。命の勇敢さに驚く。

生きるか死ぬかの事故や病に遭遇したことはない。ただ真っ直ぐに愚直に生きて来た。それも親がしていた寿司屋をだ。70~80年に成ると思うのだが、この後、私の次がない。もう少し多忙で儲かれば、やって見ようかと言う人も現れるのだが、『食ってチョン』ではどうも行かぬ。

訳もわからず『日本一の寿司屋に』、『大儲けして、ビルの一つや二つ』、『海外旅行とか行って優雅に』。
気がついて振り向けば、本人がもう80歳。なんかこんなはずではなかったが、周りには大きく出世した方もたくさんいるのに、結局何も出来なかった。

「まあいいか」。
死ぬまで元気に生きられた。

幼い頃に、一日中一緒に遊んで暮らした友がいた。家は500メートル位離れていたが、家族が東京に引っ越しされて、音信が途絶えた。
妹さんが偶然「この辺に来たので」と寄ってくれて、「皆さんお元気ですか」と話をしていくが、何かおかしい。「して兄さんは?」と聞くと、東京に行ってからしばらくして自死したと。何十年ぶりに顔を合わせるのを楽しみにしていた。超ビックリ。

心の支えが消えた。周りで命はなんぼでも芽生えているのに、なんぼでも希望を与えられる神さんなのに、なんでこんな終わり方さすん?真面目な純粋な友だったのに。絶対許されへん。
命はあんたのおもちゃやないで。