新鮮・採れたて情報 2022.8

青年研究会新会長 がんばってます

富田林支部 寿司割烹 南喜久
コロナ禍でデリバリー強化。キッチンカーでイベント出店、すし振る舞う

富田林支部の寿司・割烹南喜久の創業は昭和58年。今回お話しを伺ったのは、青年研究会の新会長に就任した清水肇さんと二代目店主の父・啓光さん。
前回の取材では、すし屋の固定観念に縛られず、医療機関とのタイアップ、仕出しチェーンへの加入、高齢者宅への宅配など家族一丸となって取り組んでおり、それは今も変わらず続いている。
その後、お客様の送迎用に大型免許を取得し、マイクロバスを購入する予定だったが、コロナの感染拡大で来客数が大幅に減少。そこで店舗だけの経営にこだわらず、デリバリーにシフトチェンジし、キッチンカーを購入した。キッチンカーは車内で仕込みからできるIII型。I型はお菓子や雑貨の販売のみ、II型は仕込み済のものを加熱調理ができるというもの。
キッチンカーの導入と、ここ数年キャンプが流行していることからこれが大当たり。キャンパー等のイベントに呼ばれ、すしを振る舞う。「一般の方はすしを握っているのが見たい。ネタを打っているところから、食い入るように見てくれます。誰もしていないことをやらんとあかんと思う」と啓光さん。
また、デリバリーサイトに加盟していたことから、昨年の東京オリンピック2020では、和歌山県と奈良県の聖火ランナーにお弁当の配達を行った。

店内メニューは食材が無駄にならないよう、おまかせコース(4品〜7品、2000円〜5000円)がメインだが、「痛風丼(4000円〜)」「痛風巻(2500円)」の一品メニューもあり、罰ゲームで注文されるとか。痛風丼は板うに1枚、いくら100g、自家製からすみ少々、その時にあるプリン体の高い食材を入れた昨年からの新メニュー。
他にも、自家製ポン酢、昆布締め、なんと板うに(1500円)の入った自動販売機も設置している。「試しに板うにを入れてみたら入ったから」とのこと。
清水さんは高校卒業後、京都のお店で修行。その後大阪に戻り、20歳の時に青年研究会に入会。今年の7月から成尾さんの後を継いで青年研究会の会長に。そして、10月に東京で開催されるすし技術披露会では、関西江戸盛りの部に初出場する。
清水さんは、「先輩方に教えていただきながら、技術や知恵をいい意味で盗んでいきたい。コロナで何もできなかったが、今後は活動を増やし、青年部に入って良かったなと思える会にしたい。若い方が入ってくれたら嬉しい」と話してくれた。

【寿司割烹 南喜久】
富田林市若松町西2丁目-1726-6
営業時間:午前11時〜午後2時、午後5時〜7時(コロナ禍のため、当面の間変動制)
TEL:0721-23-2288。

大阪育ちのこころちゃん通信(54)

ウェルシュ菌にご用心!

食中毒を引き起こすことがある「ウェルシュ菌」という細菌をご存じでしょうか?令和3年に大阪府内で発生した食中毒事例を病因物質別に見てみると、カンピロバクター、ノロウイルスに次いで多かったのが、このウェルシュ菌による食中毒です。
ウェルシュ菌は、人や動物の腸管、土壌や水中など、自然界に広く生息する細菌で、熱に強い「芽胞」(硬い殻をもつ種のようなもの)を形成するのが特徴です。加熱調理によって細菌の多くが死滅する中、ウェルシュ菌の芽胞は生き残ることができ、食品が冷めていく過程で急速に増殖するため、注意が必要です。また、食肉、魚介類、野菜を使用したカレーや煮物などの大量調理食品が原因となることが多いため、他の細菌性食中毒に比べて1事例あたりの患者数が多くなる傾向があります。
【食中毒予防のポイント】
①前日調理は避け、加熱調理したものはなるべく早く提供する。
②一度に大量の食品を加熱調理した場合は、常温で放置しないようにする。
③やむを得ず保管する場合は、小分けにしてから速やかに冷却する。
④保管していた食品を調理する場合は、しっかり加熱する(中心温度75℃1分以上の加熱)。
HACCPの考え方を取り入れた衛生管理の取組として、これらのポイントを考慮した衛生管理計画を作成して実行し、その実施記録を定期的に振り返ることによって、衛生管理の向上に努めてください。

ちょっとブレイク

すしなにわのグルメライターオヤジのけいちゃんが、
大阪の食事情や地域、お店のお話など紹介します。
NEWSすしおおさか すし屋万歳コーナーよりと食の巷間談義・・・

  • 全身真っ黒なホテル『W』に、見学に行って来た。場所は本町だ。光の回廊をくぐって、サア受付へ。入口はなんと、人種のるつぼだ。世界中に展開している、最高級ホテルだと言う。
    全室案内されて見て来たが、すべてユニークな造作だ。プールは有るし、日光浴する所は有るし、会合をする空間はどこも不可思議なムードで有る。アラブの豪華なホテル感がみなぎっている。ホテルの中でも料金は最高級だと言うが。
    一度使って見て、食事会でもやってみたいな。高いぞ、コーヒー一杯2300円だったかな。
  • 久しぶりに来たお客が「この前誘われてすし屋に行ったら、10人程座れるカウンターに握る職人が5人もいてて、ものすごく流行ってたぞ」と。客単価一万円位だそうだ。
    出て来るネタは決まっていて、一ツのコースだけ。最初は高い店だなと思っていたが、出てくるネタに、これはお値打ちだと思えて来たと。
    路線を急に変える事は出来ないが、「まあ、もうこれで良いか」と思う事なく、中央市場には色んな食材が有って、客は色々食べてみたい欲望は当たり前で、仕入れの努力、値段も。食材の扱いを貪欲に工夫して増やす。常に新鮮な食材で、勝負は基本で「そんな高いもん食べんでも」と思う物を積極的に入れ込んでお出しする。
    まあ終わりのない戦いだが、道はいつも険しい方に進む方が良いみたいで。
  • 一日だけ魚を一切獲らず、魚達に感謝をする日。『世界の海の日』、国連が制定、6月8日。
    日本独自の海の日、7月第3月曜日・祭日。
    この海の日、皆が徹底して禁漁しているようには到底思ってなかったが、7月18日に明石の魚の棚に行った。魚屋は20軒位有るが、開いていたのは1軒。それも昨日の残り物をパラパラと置いていただけ。日本は漁師が特に守っていた。
    ホタルイカ位の大きさの剣先の子供が、かごに盛られて売っている。干物にして売るのだろうか。のどくろ、キンキの5〜6cm位のが盛られている。止めて欲しいな。毎年稚魚達が集まる所が有る。そこに網を入れるのは止めよ。
    私達も魚のおかげで商売でき、生き長らえている。一年に一日だけ感謝する日がやっと出来た。魚達がおらんようになったら、人間も生きられぬ。